がんに有効(?)な糖を発見
blogfea1

いくつかの種類のがんの進行を遅らせたり、化学療法の効果を高めたりするのに、単糖類のマンノースが有効であることが示された。英国ビーストンがん研究所の動物実験による報告。『ネイチャー』誌に掲載された。
腫瘍は、通常の健康な組織よりも多くのグルコース(ブドウ糖)を必要とする。しかし、食事のみを通して体内のグルコース量をコントロールするのは非常に困難だ。今回、研究者らは、マンノースがグルコースを妨害することで、がん細胞が使えるグルコースを減らせることを見出した。

ビーストンがん研究所の主任研究者ライアン教授は「腫瘍が増殖するには多くのグルコースを必要とするため、腫瘍の使えるグルコースの量を制限すれば、がんの進行を遅らせることができるのは当然でしょう。問題は、正常な組織もグルコースを必要とするため、体内からグルコースを完全に除去するわけにはいかないことです。私たちの研究では、マウスにおける腫瘍の増殖を遅延させるためグルコースを十分にブロックでき、かつ正常な組織に悪影響を及ぼさないマンノースの量を発見しました。まだ初期の研究ですが、将来的に完璧なバランスを見出すことが、がん患者にとって全般的な健康を損なうことなく化学療法を強化できると期待されます」と話している。

なお、マンノースは尿路感染症の治療のため短期間使用されることがあるが、長期的な影響については調査されていない。マンノースががん患者に適用されるまでには、まだまだ多くの研究が行われることが重要だ。

また今回の研究は人を対象としたものでもないことから、がん患者が食事を大幅に変えたり、サプリメントなどを摂取する前には必ず医師に相談してほしい、などと同研究所の看護師長は述べている。

国立健康・栄養研究所

Related Posts