気圧の変化による不調は、山登りに持って行ったお菓子の袋がパンパンに膨らんだという経験がある人には分かりやすいかもしれません。
山の上は低地より空気に押さえられる力が弱いため(つまり気圧が低いため)袋が膨張します。人間の体内でも同じようなことが起こります。
関節痛についていえば、低気圧のもとでは、関節包(関節を包む膜)が膨張することで周囲の神経を圧迫し、痛みが引き起こされます。
五十肩や関節リウマチなど関節に炎症があるような場合、その炎症の程度に比例して痛みは増します。
なお、鳥取大学の研究では、高圧酸素治療室を用いて、気圧の変化と関節内の関節包の変化を調査しました。関節包は気圧によって膨張・収縮しますが、痛みの出現には、気圧の高低だけではなく、その変化の速さも関係することがわかりました。